A6 「占」の文字の発祥と意味について

「占」という文字のルーツをさぐってみます。
白川静先生の『常用字解』には、卜は亀の甲羅の裏側にナツメ型(楕円形)の穴をつくり、そこを焼いて表面にできた卜型のひび割れの形。その形で卜(うらなう)。口は神への祈りを入れる器の形。神に祈って卜い、神意を問うことを占うという…とあります。
別の言い方をすると、亀の甲羅や動物の骨を焼くと卜字状にひびが入ります。そのひび割れの卜形を見てシャーマン(王)が神意を読み取るので卜うとなり、そのご宣託を口で民に伝えたので、卜(うらない)を口で伝えることから「占」という文字が生まれました。
その卜(占)いは神意であり絶対的なものであるから、占には「しめる・もつ」などの意味が加わります。独占→独り占め、占領→ある場所を独り占めにする、占有→何かを独り占めにするなどの言葉になります。神意はシャーマン(王)だけが受け、その言葉は絶対だったのですね。

亀卜と言えば、紀元前1400年ごろの殷の甲骨文字が知られています。殷墟で発掘された多くの甲骨には文字が刻まれており、大半が卜(占)に関するので、その甲骨文字を卜字ともいいます。
占うことは選ぶことであり、選という意味は道を選ぶこと、撰もえらぶですが、人の手で良いものを選ぶので、○○賞の撰者などといいます。
人が前に進むために何かを選ぶことは不可欠の作業です。目覚めてから眠るまで、何を食べる、何を着る、誰と会う、どこへ行く、何をする、行き方はetc,能動的にも受動的にも日々選ぶことで人は一日を過ごしています。
そのような意味では、占うことは誰でもすることで、皆占う人と言えるでしょう。
日々の指針や道を選ぶための道標を求め、未来に繁栄と安寧を願い、賢明な生き方を求める心が様々な占の方法の探究に発展していきました。
易は、神意にも通じる天地自然界の法則を、数理的、哲学的に探究していく過程で確立されてきたものです。

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